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夜間山道を走行する際は野生動物との衝突に注意

運転技術
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山道を走行しているとしばしば「動物飛び出し注意」の標識を見かけると思います。

飛び出し注意とあるので「飛び出し」に注意が行きがちですが実際のところ注意するのは飛び出しだけでなく「居座り」「並走」「逆走」など様々な行動に注意する必要があります。

これらの行動に注意しつつ山道、特に夜間は走行しないと野生動物と衝突してしまう可能性があります。

野生動物には交通ルールが存在しない

野生動物の世界には交通ルールが存在しません。

なので平気で道路のど真ん中でくつろいで座っていたり、ぼーっと突っ立っていたりします。

また、こちらの事情にお構い無しで並走したり逆走してこっちに向かって来たりします。

飛び出しも左右確認せず道路脇から一目散に飛び出してきます。

このように野生動物は自由気ままな行動をとってくるのでドライバーはその様な行動を想定しつつ注意して走行する必要があるのです。

山道で最も遭遇確率が高い野生動物はシカ

山にはいろいろな種類の野生動物がいますが、中でも遭遇確率が一番高いのは「シカ」です。

シカは日本の広範囲に生息しており、かつ数も多いため場所に依存せず確率的に遭遇確率が高い野生動物になります。

なのでここからは野生動物=シカとして話を進めていきます。

野生のシカは大自然で鍛えられているせいか動物園などにいるシカとは体のサイズが一周りも二周りも大きいです。

そして車慣れもしており車が近付いても逃げずにこっちを見る程度で逃げてくれない事もしばしばです。

なので、逃げてくれる前提でスピードを落とさずに走行していると普通にぶつかってしまうでしょう。

では注意して走行していればシカを見かけたら必ず止まれるかというとそうは行かず、最悪のシチュエーションだと回避不能になります。

その最悪のシチュエーションとは夜間の急な山道のカーブの途中にシカが道路のど真ん中に座っていたり、突っ立っていたりと視界が一番悪いところで完全な障害物化しているケースです。

時速40km/h以上だとシカとの衝突は回避困難

未然にシカとの衝突は防ぎたいものですが、ではどのくらいの速度であれば回避可能かと言うとおおよそ時速40km/h以下での走行となります。

それ以上の速度で走行していても衝突に至らないケースがほとんどなのですが、前途で挙げた最悪のシチュエーションとなると話は別でそのデッドラインが時速40km/hなのです。

時速40km/hがデッドラインとなる根拠

以下は時速40km/hがデッドラインとなる根拠をシミュレーションした結果になります。

  • 時速40km/h≒秒速11.1m/s
  • 一般的な反射速度は平均1秒だか夜間は視界がヘッドライトが頼りで判断が遅れるため平均1.5秒まで低下すると考えられる
  • 障害物に気付きブレーキを踏むまでの空走距離は11.1m/s✕1.5s≒16.7m
  • ブレーキが掛かり止まるまでの制動距離は時速40km/hの場合は11mと言われている

以上より時速40km/hで夜間走行では停止に約28mほど必要になります。

また山道の急カーブではヘッドライトが照らせるのはせいぜい30mが限界になります。

なので急カーブで30m先のシカを視界に捉えてから時速40km/hが 停止可能なギリギリのラインとなるのです。

まとめ

山道で夜間走行する場合は時速40km/h以下を強くおすすめします。

そうでないと最悪野生動物に衝突してしまいます。

時速40km/hは山道とは言え遅い速度の部類に入ります。

なので後続車がいた場合は必ずと言っていいほど追い付かれるでしょう。

その時は速度は上げず、後続車を譲れる場所を見つけ次第すぐに譲りましょう。

安全運転が第一です。

万が一シカと衝突したらかなりの確率で廃車になるでしょう。

それを考えたら時速40km/h以下を厳守し、後続車が来たら可及的速やかに譲るの一択に限るのです。

それでは良いカーライフを。