技術の進歩により車は乗り物の中では比較的安全な乗り物の位置付けとなっています。
とは言えどんなに技術が進歩しても搭乗者が正しく扱わなければその安全性の保障にも限界があるのも事実です。
多くの方がやるであろう一見危険とは無縁と思える車での何気ない行いが思いも寄らない大事故につながるであろうと想定できるものを今回はいくつか紹介します。
普段の自分が今回紹介する行いに当てはまっていないかを振り返ってみてください。
大事故につながる何気ない行い3選
- 助手席のダッシュボードに物を置く
- 運転席の足元にペットボトルや缶などを置く
- 後部座席に重量物を固定せずに置く
助手席のダッシュボードに物を置く
助手席のダッシュボードはまるで助手席専用テーブルと言わんばかりに絶妙なレイアウトになっている事が多くついつい物を置いたり、飾り付けをしてみたりしたくなってしまいます。
そこで多くの方は無意識にスマホを置いたり、ぬいぐるみなど飾り付けなどをしてしまいがちです。
しかし、助手席のダッシュボードは当然ながらテーブル用途として設計されているわけではありません。
ダッシュボードの内部にはエアバッグが格納されており、ダッシュボードはそのフタの役割をしています。
衝突などの強い衝撃でダッシュボードがパカッと開きエアバッグが膨らんで助手席の方が衝突の衝撃でダッシュボードやフロントガラスに顔面アタックをするのを防いでくれます。
この時エアバッグは時速100-300km/hというものすごいスピードで膨らみ飛び出してくると言われています。
そしてエアバッグの飛び出す速さに対応するためダッシュボードもものすごいスピードで開きます。
仮にダッシュボードの上にスマホを置いていた場合、ダッシュボードが発射台の役割を果たし、スマホが超高速で射出され助手席めがけて飛んでくる危険性があります。
そのスマホが顔面に直撃したら只では済まないことは想定に固くないことはおわかり頂けると思います。
余談ですが、助手席の方がダッシュボードの上に足を置いて寝そべって座っている方をちょくちょく見かけます。
もしこの状態で衝突事故が起きると助手席の方はフロントガラスを突き破って車外へダイブするか、シートとエアバッグに挟まれ体が真っ二つに折り曲げられ背骨か腰あたりを損傷するでしょう。
その時神経を痛めたら最悪の場合、車椅子生活になるか寝たきり生活になる非常に危険な座り方である事は肝に銘じておきましょう。
運転席の足元にペットボトルや缶などを置く
飲み終わったペットボトルや缶など置き場に困り、一時的とはいえついつい座席下などの床に置きたくなってしまいます。
この行為は運転席に限りですが非常に危険な行為となります。
運転している間に車の揺れなどでペットボトルまたは缶がコロコロと転がりブレーキペダルまで到達した場合、この状態でブレーキを踏もうとすると床とペダルの間にペットボトルが挟まりブレーキが奥まで踏めないという非常に危険な事態が起こります。
ペットボトルや缶は頑丈でほとんど潰れる事がないためどんなに力いっぱい踏んでもブレーキペダルが奥まで踏めない状況は変わらないままであるため車は止まりきれず衝撃してしまうでしょう。
後部座席に重量物を固定せずに置く
後部座席に固定せずに物を置いて衝突事故を起こした場合、後部座席の物は衝突の反動で前座席の方へ目掛けて飛んでいき前座席の方を直撃するでしょう。
仮にその物が重量物がせいぜい1kg程度であったとしても時速60km/hで衝撃事故を起こした場合、前座席の方に目掛けて1kgの物体が時速60km/hで投げつける事と同じ事が起こるわけです。
その後この方がどうなるかは想像に難くないと思います。
よく衝突事故のニュースで、前方の席の方がシートベルトをしていたにも関わらず大事に至ってしまったというのを度々耳にしますが、それは先に挙げた例の通りシートベルトをしていなかった後部座席の方が前座席の方目掛けて衝突して大事に至ってしまったケースなのです。
なので、後部座席に重量物を置くときは何らかの手段で必ず固定しましょう。
物ではなく人の場合シートベルトを忘れずにしましょう。
最近の車は収納性も高く後部座席も折り畳めラゲッジスペースと一体化して広く使える車が多くなりました。
しかしそれによりこれまで積めなかったバイクなどの重量物までもが積めるようになりました。
重量が増えれば増えるほど衝突時のエネルギーは増すためそれを固定する場合も特別な技術が必要になってきます。
なので単に何となく固定さえすれば良いのではなく、その固定が何処までの衝撃に耐えられるかを踏まえた上で固定する必要があると言うことです。
重量物を積むときはその危険性を認識しつつ、安全な固定方法についてよく考え学んでから車に積み込みましょう。
まとめ
大事故につながる何気ない車での行いを以下3選ほど紹介してきました。
- 助手席のダッシュボードに物を置く
- 運転席の足元にペットボトルや缶などを置く
- 後部座席に重量物を固定せずに置く
どれもついやってしまうし、その行い自体が危険であるという考えに結びつきづらいところが厄介な所です。
しかし一度気付いてしまえばそう恐れることはありません。
この記事がみなさんの今後のドライブに参考になれば幸いです。
それでは良いカーライフを。