運転免許証を取得するにあたって自動車学校への入校が通例となってますが、通い方には大きくわけて「通い」と「合宿」の2つがあります。
通いも合宿も自動車学校でやることは変わらず、学科、実技の授業、各段階で行われる試験に違いはありません。
なのに通い方の違いが存在するのにはそれ相応の理由があるからです。
この記事は通いと合宿の違いは何なのかを明確にし、これから免許を取得しようとしている方に向けて参考にして頂くための記事になります。
自動車学校への通いと合宿とではどちらが良いのか
まず本題に対する結論から先に述べておきますと、通いと合宿のどちらが良いかという問に対する絶対的な答えはなくその人の置かれた状況や環境、そしてその人の性格次第であると言うのが結論です。
その人の置かれた状況や環境とは例えば以下のようなものでその人のが持つ制約みたいなものです。
- 免許取得までの時間に限りがある
- 近くに自動車学校がない
性格ついてはそのままの意味で以下のようなものです。
- 飲み込みが早い遅い
- 記憶力が良い悪い
- プレッシャーに強い弱い
自動車学校へは通うか合宿にするかの判断するにあたり、これらの項目を整理することで自分にとってどちらが良い選択となるかが見えてきます。
と、その前に通いと合宿がどのようなものなのかを知っておく必要がありますのでまずはそこから見てみましょう。
通いと合宿の違い
「通い」は文字通り自動車学校に通学することです。
小学校、中学校、高校、大学へと通学するのと同じです。ただこのなかで感覚として一番近いのは大学になります。
なぜなら通いの場合、授業のスケジュールは全て自分で決めるからです。
通いは一定の制約はありますが(一日あたり受講できる授業の上限などがあるが)スケジュールの自由度が非常に高いため自分の都合でどうにでもなるところが一番の特徴です。
ただしその自由度がもたらす弊害として学校に通っている外の生徒とのスケジュールの競合がしばしば起きてしまいます。
みな考えることは同じで人気のある時間帯や時期という偏りがどうしても発生してしまい、定員オーバーで思ったように授業が受けられないこともあります。
あと合宿では事実上無関係ではありますが、自動車学校入校から卒業までの期限が9ヶ月と決まっています。
なのでそれまでに免許が取得できるようスケジュールを自己管理する必要があります。
「合宿」は自動車学校が運営する合宿所に入って予め決められたスケジュールで免許を取るところが一番の特徴です。
免許取得のために組まれた概ね2週間の短期集中型のスケジュールとなっており正に合宿です。
通いと合宿では当然ですが授業や実技、そして試験の内容に変わりはありません。
単にこれらを実施する期間が違うだけです。
ただ強いて違いを言うとしたら合宿では合宿所は地方にあることが多く交通量の少なさや道路の混雑や複雑さがあまりないので町中にある自動車学校への通いに比べて実技の授業や試験で若干難易度が下がる傾向にあるくらいです。
通いと合宿とメリットとデメリット
通いと合宿がどういうものがわかったところで次はそれらのメリットとデメリットについてです。
これは通いと合宿のスタイルの違いから自ずと導き出されます。
通い
メリット
- スケジュールを自分で組み立てられる
- 授業を受けるペースを好きに変えられ苦手箇所や試験対策に時間をかけられる
- 一緒に通う仲間を選べる
デメリット
- 他生徒との競合で思うように授業が受けることができないことがあり(特に繁忙期)予定が立てにくい
- サボり癖があるとどんどん卒業が遅くなる
- 通うのが面倒
合宿
メリット
- スケジュールが予め決まっているので予定が立てやすい
- 授業の予約などの手続きが不要なので授業や試験に集中できる(サボり癖があっても機械的にスケジュールをこなせる)
- 通学時間が(ほぼ)かからない
デメリット
- スケジュールが予め決まっているので変更ができない
- 苦手箇所の克服や試験対策をする時間が限られている
- 合宿メンバー構成は神頼み
通いと合宿のいいとこ取りは基本できない
通いと合宿のメリットとデメリットがわかったところで早速自分にとって都合の良い方を選びたいところですが、一つ注意が必要です。
それは通いと合宿のメリットのいいとこ取りはできないところです。
なぜなら通いと合宿のメリット・デメリットが表裏一体のトレードオフの関係になっているからです。
通いのメリット⇔合宿のデメリット
通いのデメリット⇔合宿のメリット
なので自分の好きなスケジュールで2週間の短期間で免許取得みたいなことは基本できません。
ただここであえて「基本」という言葉を付けているのは、通いに限ってはスケジュールの自由度から自分の好きなスケジュールを組んだとしてもそれに対しての期間についてある程度の短縮が可能ということです。
つまりある程度自分の都合を優先してもスケジュール短縮化もできる可能性はゼロにはならないといういいとこ取りが可能となります。
スケジュールに自由度がある通いは合宿よりも条件にマッチしやすい
前述の通り、通いと合宿のメリットとデメリットは表裏一体なんですが、通いはスケジュールの自由度があるためそれを活かすことで通いのデメリットをある程度打ち消すことができ、結果として合宿と比べてメリットが多くなるので自分の希望条件にマッチしやすくなります。
通いの場合スケジュールは自分次第でアレンジがいくらでも可能なので、運もありますが合宿までは行かなくともそれに近いスケジュールを組むことも可能です。
時間帯や時期で外の生徒との競合はどうしても避けられませんが可能な限りスケジュールを詰め込むことで卒業までの期間を短くする事ができます。
逆に以下のような場合は、必要に応じてスケジュールを延ばす事もできます。
それは学科や実技、試験などで苦手な箇所が出てきてもそれを克服するだけの時間をとりたい場合です。
学科と実技では多くの学ぶべき項目があり、多くの方が必ずどこかでつまづくポイントがでてきます。
そんな時に通いであれば苦手が克服できるまでスケジュールを入れない事もできます。
性格タイプ別による通いと合宿の向き不向き
通いと合宿のメリット・デメリットを踏まえここに性格タイプを踏まえると以下のようにまとめられます。
通いが向いているタイプ
- 免許取得までの時間に猶予がある(最大9ヶ月)
- スケジュール管理ができる人
- プレッシャーに弱い人
- 記憶力に自信がない人
- 短期集中ではなくコツコツやるのが得意
- 一緒に通いたい人がいるor一人が良い
合宿が向いているタイプ
- 免許取得までの期間が限られている(2週間ほどしかない)
- サボり癖がある人
- プレッシャーにある程度強い人
- 記憶力に自信がある人
- 短期集中が得意
- 人見知りしない人
自分の性格がどちらよりのタイプか踏まえて通いにするか合宿にするか決めると良いでしょう。
まとめ
通いと合宿のそれぞれのメリットとデメリットを踏まえ本人の性格も加味すると以下になります。
通いが向いているタイプ
- 免許取得までの時間に猶予がある(最大9ヶ月)
- スケジュール管理ができる人
- プレッシャーに弱い人
- 記憶力に自信がない人
- 短期集中ではなくコツコツやるのが得意
- 一緒に通いたい人がいるor一人が良い
合宿が向いているタイプ
- 免許取得までの期間が限られている(2週間ほどしかない)
- サボり癖がある人
- プレッシャーにある程度強い人
- 記憶力に自信がある人
- 短期集中が得意
- 人見知りしない人
自動車学校に通うのは数週間〜数ヶ月が普通でそんなに長い期間通うわけではありません。
ただなんだかんだで慌ただしく、授業の内容(特に実技)は濃いので長く感じると思います。
自動車学校の生活もいい思い出となるようにこの記事を役立てて頂ければと思います。
それでは良いカーライフを。