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教習所では教わらないパッシングライトの使い方

運転技術
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車にはヘッドライトをパッパッと点灯させる「パッシング」と呼ばれる操作があります。

時と場合や点灯パターンなどを組み合わせ様々なメッセージを伝えるための暗黙のルールが公道には存在します。

当然、法律で定められているわけでもないので遵守する必要もないため教習所では(おそらく)教えてもらえない日本独自のルールだと思います。

ただこの暗黙のルールを知っていると相手から自分、自分から相手にメッセージを伝える手段が増えるためあなたのドライブの手助けとなるでしょう。

是非ともこの暗黙のルールを習得することをオススメします。

直進道路編

この先注意

直進道路で対向車がパッパッと短い間隔のパッシングをしてきた場合は「この先注意」のメッセージになります。

注意するものは様々ありますが大体が以下の何れかに該当します。

  • この先警察が取り締まりやってるよ
  • この先障害物あるよ

ただこれら以外にも何か他の意図があってのパッシングかもしれませんので、とにかく交通ルールを守って、道路状態に注意しながら運転しましょう。

眩しいよ

夜間の直進道路で対向車がパーッと長い間隔のパッシングをしてきた場合は「眩しいよ」のメッセージになります。

こちらがハイビームになっていて相手に車に迷惑をかけてないか確認しましょう。

ハイビームでないのにパッシングされるのであれば光軸がズレているか、ヘッドライトのランプが適合していない可能性があります。

光軸とは、ヘッドライトが照らす角度のことで、ロービームで相手が眩しくない角度でヘッドライトが正面を照らすようにカットオフラインと呼ばれるライトの照射部分の境目の角度のことを言います。

光軸が適正でないとロービームであっても対向車の運転手にヘッドライトが照射されハイビームと同じ状態となり迷惑となりますので整備工場などで調整してもらいましょう。

また不適合なランプやランプの付け方が間違っている場合など本来上側の光がカットされるべきものがカットされずに照射される場合も考えられます。

光軸にせよ不適合ランプにせよヘッドライトが正しく照射されてないと車検に通らない整備不良な状態なので早急に整備が必要です。

ライト点いてるよ

昼間なのに相手がパーッとパッシングしてきた場合は「ライト点いてるよ」のメッセージであることが多いです。

昼間トンネルなどを抜けたあとライトを消し忘れてそのまま走ってしまうときがあり、そんな時に対向車が教えてくれている場合があります。

ただ、最近ではデイライトの普及で昼間でもあえてライトを点灯させている場合もあるので知らせてくれる機会自体が減ってきている印象です。

またオートライト機能の普及から消し忘れも無くなりつつあります。

時代の流れですね。

交差点編

お先にどうぞ(右折していいよ)

交差点や対向車線側にあるお店に入るために右折待ちをしているとき対向車がパッパッと短いパッシングをしてきた場合「お先にどうぞ(右折していいよ)」のメッセージになります。

対向車線において渋滞で対向車がなかなか進めないときや、渋滞はしていないけど流れがなかなか途切れないときなど、右折の妨げる時間が長くなりそうでこちらの車線が団子状態になるのを防ぐために対向車が気を利かせて右折てきる猶予を作ってパッシングをして譲ってくれる場合があります。

ただ、この場合右折する際は注意が必要で、右折をするときに譲ってくれた車の影から追い越してくる車や側道から二輪車がすり抜けてこないことを確認しましょう。

譲ってくれた対向車の運転手のスキルも様々なので後続車に配慮して譲ってくれているとは限らないため安全確認は右折する自分がやることを忘れないようにしましょう。

先に行かせて(先に右折させて)

対向車が右折ウインカーを出しながら右折待ちをしている状態でパッパッとパッシングしてきた場合は「先に行かせて(先に右折させて)」のメッセージになります。

直進優先のため右折しようとしている対向車に優先権は無いのですが、交通事情に詳しい地元民など右折が困難な場所、特に時差式信号や右折信号のない場所で交通量が多く右折が困難な場所では信号待ちをしている先頭の車などがパッシングしてくることがあります。

パッシングのタイミングはお互いが信号待ちしている場合で青に変わる直前や、普通に走っている時に自分の車と前の車の間に微妙な空きがあった場合などに右折させてとパッシングしてきて譲ってほしいと合図してきます。

この場合、右折しようとしている対向車の切迫度が高い事が多いのでタイミングやスペースが確保できそうなら譲ってあげたほうがスムーズで安全です。

ただ、譲る際は自分の車線の後続に追い越してきそうな車両がないか確認してから譲りましょう。

相手が右折できるスペースと時間を作るので後続車もその煽りを多少は受けますが、信号待ちならこちらの発進のタイミングを1〜2秒遅らせてあげれば済みますし、走行している場合はアクセルを早めに離し速度を落とし時速30km/hくらいで20m〜30mくらいスペースを開ければ後続車にさほど迷惑をかけずに相手も渡れる状態を作り出す事ができます。

後続車編

(前に)入っていいよ

こちらがウインカーを出して左右どちらかの車線へ移ろうとしているとき、移ろうとしている車線の後続車がパッシングしてきた場合は「(前に)入っていいよ」のメッセージです。

入るときは前後に自分が入るスペースが十分にあることを確認し、かつ入るときに後続車にブレーキを踏ませないように速度を同調させましょう。

この合流は相手の流れに入ることになるので難易度がけっこう高いです。

無理そうならウインカーを消して見送るのも手です。

遅いよ・どいて・何か異常を知らせるサイン

同一車線の後続車からパッシングされた場合は「遅いよ」「どいて」「異常を知らせるサイン」の何れかのメッセージになります。

後続車が団子状態になっているのであればそれは「遅いよ」「どいて」のメッセージと捉えてください。

ぼーっと走っていて速度が落ちていたのであれば速度を上げて流れを整えましょう。

不慣れで速度が上げられないのであれば無理はせず、側道に寄せて速やかに後続車に道を譲りましょう。

流れに乗れているのにパッシングしてきた場合は自分の車に何か異常があると知らせてくれてるかもしれませんので、そのときは側道に寄せて止まりましょう。

後続車も止まった場合はどんな異常なのか教えてくれているかもしれません。

これまでの内容を相手と自分を入れ換えて読み直しパッシングで相手に伝える立場を想像しましょう

ここまで紹介してきたシチュエーションは相手からのパッシングですが、相手と自分を入れ換えて読んでもらうと、パッシングで自分から相手へのメッセージとして伝える方法になりますので、是非とも読み直してみてください。

ただ、最後に紹介した同一車線での後続車からのパッシングはそのほとんどが威嚇や警告の意味合いとなるため異常を知らせる時以外はやらないようにしましょう。

ライトカット

最後にちょっとパッシングについての補足です。

パッシングと同じ役割である「ライトカット」というものがあります。

ライトカットは夜間のパッシング方法です。

ライト点灯状態からライトを消して相手にパッシングのように伝える操作をすることからこの名がついてます。

昼間のパッシングは「消灯→ハイビーム」なのでライトのON-OFFで変化がありわかりやすいですが、夜だと「ヘッドライト→ハイビーム」とON-ONの変化で光の照射向きの違いだけなのでわかりにくいときがあります。

そこでわかりやすい「ヘッドライト→消灯」のON-OFFの変化で相手にパッシング代わりとして伝えます。

ライトカットはパッシングよりはマイナーなのでこれを知らない人もいて夜間ライトカットをしても無反応な人もいます。

そんなときは、ライトカットの後にパッシングするとよいです。

ライトカットだけでなくダメ押しで本命のパッシングまでするわけですから、余程勘の鈍いドライバーでなければ大体のドライバーはパッシングと気付くでしょう。

まとめ

パッシングのシチュエーションと点灯パターンが意味するパッシングのメッセージについてまとめます。

※相手と自分を入れ換えると自分から相手へのメッセージとして伝える方法になります

直進道路編

直進道路で対向車がパッパッと短い間隔のパッシング

  • この先注意

夜間に対向車かパーッと長い間隔のパッシング

  • 眩しいよ

昼間に相手がパーッとパッシング

  • ライト点いてるよ

交差点編

交差点や対向車線側にあるお店に入るために右折待ちをしているとき対向車がパッパッと短いパッシング

  • お先にどうぞ(右折していいよ)

対向車が右折ウインカーを出しながら右折待ちをしている状態でパッパッとパッシング

  • 先に行かせて(先に右折させて)

後続車編

こちらがウインカーを出して左右どちらかの車線へ移ろうとしているとき、移ろうとしている車線の後続車がパッシング

  • (前に)入っていいよ

同一車線の後続車からパッシング

  • 遅いよ・どいて・何か異常を知らせるサイン

ヘッドライトは夜道を照らすだけでなく点灯でメッセージとして使うとドライバー同士のコミュニケーションが高まります。

パッシングは使い方によってはマイナスに働くこともありますが、それも踏まえて適材適所でパッシングを使えばプラスに働くことは間違いありません。

是非ともパッシングをマスターしてトライブの質を上げていきましょう。

それでは良いカーライフを。