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販売価格が安い車の維持費が安いとは限らない

カーメンテナンス
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車の購入を検討する際、安い車であれば維持費も安いというイメージを持たれている方は多いかと思います。

これは「安い車=スペックが低い」という考えが根底にあり、スペックが低ければガソリンはハイオクではなくレギュラー。馬力もそんなに出ないからガソリンの消費も少なく経済的。内装、外装どちらも高価な部品を使っていないから故障しても部品も安い。だから安い車は維持費がかからないという考えから来ているものと考えられます。

新車においては概ねこの考え方は正しく、車体価格に比例して維持費も比例します。

しかし中古車においては必ずしもこの考えが当てはまるとは限らず、車体価格に対して維持費が比例するとは限りません。

つまり、安い中古車を買ったからといって維持費も安いとは限らないということです。

この事実を知らず維持費について良く検討せずに中古車を購入してしまうと購入後に思わぬ出費を強いられることになるので注意が必要です。

中古車の購入を検討されている方は、購入前に維持費について良く検討することをおすすめします。

車の維持費と車体価格とスペックの関係

車の維持費の項目は主に以下になります。

  • 税金
    • 自動車税
    • 自動車重量税
  • 保険料
    • 自賠責保険
    • 任意保険
  • メンテナンス費用
    • 車検
    • 修理費
    • 消耗品の交換
  • 走行に掛かる費用
    • ガソリン代
    • 駐車場代
    • 有料道路代

スペックとは車のグレードや質、性能などを指します。
スペックが高い車ほど高性能、高品質な車になります。

車体価格とはそのままの通り純粋な車そのものの価格です。

整備費や税金、整備費や修理保証などの諸経費は除きます。

さて、維持費とスペック、車体価格がどのような関係にあるか見ていきたいと思います。

新車でも中古車でも維持費はスペックに比例する

維持費は新車、中古車に関係なくスペックに比例する傾向があります。

駐車場代や有料道路代などはスペックに関係無く変わりませんが、それ以外はスペックに応じて維持費が比例します。

スペックに応じて維持費が反比例する項目が存在しないことからスペックに応じて維持費が比例するという結論になります。

新車の車体価格はスペックに比例するが中古車の車体価格はスペックに比例するとは限らない

次に車体価格とスペックの関係です。
この関係がこの記事の一番重要な部分になります。

まず新車の車体価格とスペックの関係ですが、これは比例関係にあります。
スペックに応じて車に使用される部品価格、製造の手間などが比例するため、車体価格とスペックが比例します。

しかし中古車においては車体価格とスペックが必ずしも比例するとは限りません。
それは中古車の価格に需要と供給の関係が含まれるようになるからです。

例えばハイスペックの車であっても人気のない車であれば新車価格とは程遠い低い価格で販売されます。

逆にロースペックの車でも人気のある車であれば高値で取引され、場合によってはプレミアが付いて新車よりも高値で取引されることもあります。

維持費とスペックと車体価格の関係のまとめ

以上をまとめると以下の通りとなります。

  • 新車の場合
    • 車体価格と維持費は比例する
    • スペックと維持費は比例する
  • 中古車の場合
    • 車体価格と維持費が比例するとは限らず
    • スペックと維持費は比例する

ここでのポイントは、車体価格と維持費の関係は新車と中古車とで変わることがあります。

一方、スペックに関しては新車でも中古車でも維持費との関係は変わりません。

なので、維持費を検討する場合は車体価格ではなくスペックを踏まえる必要があることが言えます。

この関係を知らずに中古車で安くスポーツカーが買えたと喜んでいると、思わぬ維持費がかかり所有し続けるのが困難になったり手放さざるを得ない状況に陥ったりしてしまいます。

維持費が払えなくなると起きる事

購入した車の維持費が想定よりもかかってしまい維持できなくなると何が起きるのでしょうか?

結論を先に言うと「公道を走れなくなる」です。

車に乗るから維持費がかさむわけで、維持できなくなりそうになったらその間は乗らなければ維持費をセーブできると考えるとかと思います。

でもこれは一見正解にも見えて実は不正解です。

たしかにガソリン代などはセーブできますが先に述べた通り維持にかかる費用はそれだけではありません。

車が公道を走れるようになるためには乗らなかったとしても所有するだけで最低限以下が必要になります。

  • 税金の納付
  • 車検を通す

税金である自動車税と重量税ついては、納付時期と納付額が決まっているので、いついくらかかるかは想定できることから払えなくなるということは起きにくいと思います。

しかし、車検に関しては想定外の費用がかかってしまうことがあります。

車検では税金の納付の他に車の状態がある一定基準に達している必要があります。

タイヤの溝残量など簡単に確認できるものは比較的良くメンテナンスされますが、車をリフトアップして確認しないとわからないようなものはなかなかメンテナンスされず、車検のときに初めてわかることも少なくありません。

そしていざ見積もりを見てみると驚愕の見積もり額に卒倒しそうになるわけです。

中古車で格安で手に入れた憧れのスポーツカー。

ハイスペックのため新車では高嶺の花だったものが中古車では手の届く価格となり購入。

走行も問題無く順調で車検も問題無く通ると思いきやあらゆるところにガタが来ていて、部品交換しないと車検が通らない状態。

ところがハイスペックカーのため部品価格や工賃がとてつもなく高く、車検の見積もり価格が高額になり払えず車検を通せずに車検切れとなって公道を走れなくなるという結末を迎えてしまうわけです。

実例を挙げると、中古車価格120万の車に対して車検見積もり額が55万みたいな感じです。

ディーラーの車検でこれまで10〜15万程度だったものが、ある年の車検で55万という驚愕の見積もりが出てくるわけですから穏やかではないですよね。

因みに、この見積もりは正規価格でぼったくり価格ではないです。

公道が走れなくなるなることの意味

車検切れになると公道が走れなくなります。

車検切れのあとお金の工面でき修理や車検を受けたくても公道はすでに走れない状態なので自走不可となります。

修理工場に運んだりディーラーに持っていったりすることができないため修理も車検も受けることができません。

この場合、仮ナンバー取得やレッカーなどで対応することになりますが、時間もお金も追加でかかってしまうので泣きっ面に蜂とはまさにこの事です。

まとめ

車を購入するときは車体価格よりもまずは維持費を考える必要があります。

車の維持費の項目は主に以下になります。

  • 税金
    • 自動車税
    • 自動車重量税
  • 保険料
    • 自賠責保険
    • 任意保険
  • メンテナンス費用
    • 車検
    • 修理費
    • 消耗品の交換
  • 走行に掛かる費用
    • ガソリン代
    • 駐車場代
    • 有料道路代

維持費とスペック、車体価格の関係をまとめると以下の通りとなります。

  • 新車の場合
    • 車体価格と維持費は比例する
    • スペックと維持費は比例する
  • 中古車の場合
    • 車体価格と維持費が比例するとは限らず
    • スペックと維持費は比例する

車体価格と維持費の関係は新車と中古車とで変わることがあります。

スペックに関しては新車でも中古車でも維持費との関係は変わりません。

維持費を検討する場合は、車体価格ではなくスペックを踏まえる必要があることが言えます。

車の維持費が捻出できず、最悪車検切れになると公道を走れなくなります。

再度公道を走れるようになるためには修理や車検をうけるために仮ナンバーの申請やレッカーなどさらなる時間と費用が発生してしまいます。

そうならないためにも維持費とスペックと車体価格の関係をしっかり覚え、精度の高い維持費の算出をしましょう。

それでは良いカーライフを。