MT車の運転でアクセルワークとクラッチワークどちらを優先して練習すべきか

MT車の発進が難しいとMT初心者が嘆く要因はアクセルワークとクラッチワークの難しさです。

どちらもある程度マスターしないとMT車はスムーズかつきれいに発進できませんが、この両方を同時に練習しようとするとどちらもなかなか上達せずにいつまで経っても発進が上達しないということがあります。

このようなことから「MT車の運転は難しい」という印象を世間一般的に持たれる所以となっています。

このような場合に有効な練習方法がアクセルとクラッチ別々に練習してそれぞれをマスターしていく方法です。

スポーツの世界などでもよくある練習方法で、複雑な一連の動きを理想的な動きにするために一連の動きを分割して分割された個々の動きをマスターし、最終的にはそれらを繋げて理想的な一連の動きにして行く方法です。

アクセルとクラッチどちらを先にマスターすべき？

MT車の発進をマスターするための練習方法としてこの方法はとても有効です。

結論を先に言うとクラッチを最初にマスターすべきです。

理由は以下の通りです。

つまるところ、クラッチワークさえマスターすればアクセルワークの未熟さはカバーできるので先にしかも簡単なクラッチワークをマスターしましょうと言うのが理由です。

MT車が運転を難しくしているのはクラッチと言うのが通説です。

たしかに初心者からすると難易度は

クラッチ＞アクセル

です。

ただ、クラッチワークをある程度までマスターすると難易度は

クラッチ＜アクセル

と一気に逆転します。

どういうことかというと、クラッチは操作にコツがいるものの仕組みは単純で操作に対する挙動つまりクラッチの繋がりにはタイムラグがなくダイレクトな応答なので一旦コツを掴むと一気に上達します。

クラッチの動きは非常に素直なのです。

対してアクセルの方は仕組みが複雑なことからアクセルを吹かしてからエンジン回転数が上がる(反応する)までにタイムラグがあります。

アクセルを踏んでもエンジンの回転はすぐは上がらず少しの間があってから上がり始めます。

これは車の仕組み上仕方のないことで、このタイムラグを考慮しつつ踏み加減を覚えなくてはいけないのでマスターするには時間がかかります。

アクセルの動きは非常にクセがあるのです。

MT車はクラッチを繋げないと発進できません。

逆に言うとクラッチ次第でアクセルワークがラフになってもある程度発進についてはどうにでもなるというわけです。

アクセルをふかし過ぎてもクラッチをマスターしていれば適度な半クラにより一定以上の力はタイヤには伝わらないので急発進することはありません。

アクセルが吹かし足りなくてもクラッチをマスターするとアクセルを吹かさないでアイドリングだけで発進する半クラが身についているのでエンストすることもありません。

確かにアクセルを吹かし過ぎるといきなりブオーンと大きな音を轟かせてしまい恥ずかしい思いをするかもしれません。

アクセルが吹かし足りなくてトロトロ発進で後ろにちょっと迷惑がかかるかもしれません。

しかしそれでも発進は確実にできるのであとはアクセルワークに集中することができアクセルワークの上達速度もあがります。

クラッチをマスターすると基本エンストとは無縁になります。

それはクラッチをマスターするとアイドリング発進ができるようになるからです。

最低限のエンジン回転数で半クラにしてもエンストしないスキルを身につけるとアクセルの吹かし加減にかかわらず半クラができるようになるのでアクセルが吹かし足りなくてもエンストはしなくなります。

また、クラッチをマスターすると一瞬で半クラにできるようにもなるので自分の好きなタイミングで自在に半クラにすることができるようになります。

そうなると、半クラはほとんど無意識にできるようになりアクセルワークに集中でき、アクセルワークの練習がはかどります。

MT車はクラッチを先にマスターすべきで理由は以下の通りです。

比較的簡単にマスターできるクラッチワークを先にマスターして、クラッチ操作を無意識にできるようにしてからアクセルワークを練習すると難しいアクセルワークに集中する事ができ練習がはかどるというのがMT車の発進が上手くなるコツです。

MT車の発進に悩んでいる方にこの記事が参考になればと思います。

それでは良いカーライフを。

クラッチワークの練習方法についてはこちらの記事で紹介していますので参考にして下さい。

アクセルワークの練習方法についてはこちらの記事で紹介していますので参考にして下さい。