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MT車の坂道発進が劇的に楽になる裏ワザ

運転技術
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この裏ワザを使うとMT車の坂道発進がびっくりするくらい楽になります。

坂道発進を苦手としている人はこれから紹介する方法をぜひとも試して見てください。

この裏ワザは自動車教習所では教えてもらえない方法です。

なぜならこの裏ワザを使うにはクラッチワークをある程度マスターする必要があり教習所ではそれを教える講習がないからです。

裏ワザといっても特別なことをしているわけではありません。

MT車の運転をマスターしたい人は何れ必要になるスキルですが、そうでないひとは知ることのないスキルです。

クラッチワークをマスターしてはじめて使えるワザなので裏ワザとさせていただきました。

それでは早速見ていきましょう。

MT車の坂道発進を難しくしている理由

そもそもですが、なぜMT車は坂道発進が難しいと言われているのでしょうか?

教習所では必ず坂道発進は教わりますが、教習所のやり方であるサイドブレーキを使う方法は実はかなり難しいです。

それは発進までの工程の複雑さと、その複雑さ故に準備に時間がかかり後続車からのプレッシャーを受けること、そしてそれが焦りに繋がり失敗によるエンスト、エンストで後ろに下がる恐怖を味わう事と発進するまで不安要素がてんこ盛りだからです。

これがMT車の坂道発進が難しいと言われる所以です。

坂道発進が楽になる裏ワザの方法とは

早速ですが裏ワザの種明かしです。

教習所では後ろに下がらないようにサイドブレーキをつかいますが、この裏ワザではサイドブレーキはつかわずかわりにフットブレーキを使います。

いやいや、だからそれだと後ろに下がっちゃうよ。

はい、確かにこのまま平地での発進と同じ方法で発進すると下がっちゃいますのでここで裏ワザ発動です。

フットブレーキを踏んだ状態で半クラにします。

えっ?アクセル吹かしてないからエンストするのでは?

いいえ、エンストしません。

それはアイドリング発進のクラッチワークスキルを身につければできるようになります。

冒頭で「ある程度クラッチワークをマスターすれば」と前置きした正体がこれです。

アイドリングとはいえエンジンは回転しています。

エンジンが回転しているということはタイヤを回そうとする力を持っている事を意味します。

今回の裏ワザではこの力を使って後ろに下がろうとする車体を下がらないようにします。

ただ、アイドリングで得られるエンジンの力は弱いので坂が急な斜面だと下がってしまいます。

しかし、下がる速度はかなりゆっくりなので発進するためには十分な時間を得ることができます。

アイドリング発進の練習方法

アイドリング発進はクラッチワークをマスターするための第一歩です。

以下の記事で詳しく練習方法を紹介していますので参考にして頂ければと思います。

ちなみに上記の記事にも書いてますが、クラッチは教習所で教わるようなゆっくりじわっとしたつなぎかたはしません。

クラッチを切った状態から一気にカッとクラッチペダルを上げ、半クラの位置でピタッと止めます。

徐々に半クラにするのではなく一瞬で一気に半クラにしてそれをキープし続けるところがコツです。

半クラをキープすると段々とタイヤが回り始め、やがてタイヤの回転がエンジンの回転と同じになり半クラ状態では無くなるのでそこで一気にクラッチを完全につなぎます。

一見難しく感じられるかもしれませんが意外と簡単にできるようになります。

イメージとしては、

  1. カッ(一気に半クラ)
  2. ピタッ(半クラキープ)
  3. じーっ(タイヤとエンジンの回転が合うまでキープ)
  4. カッ(クラッチを完全につなぐ)

です。

1から2までは一瞬です。

3はアクセルの吹かし具合、クラッチのつなぎ具合にもよりますが、アイドリング発進だと3〜5秒程度とかなり長めです。通常の発進では1秒程度です。

4も一瞬です。

MT車の発進は慣れると通常発進は1〜2秒程度で完了することができます。

ここまでできるようになると半クラの悩みが一気に無くなりMT車の運転すべてがウソのように楽になりますのでぜひとも練習してクラッチワークをマスターしてください。

最終的にはこの記事で紹介する裏ワザを使う必要がなくなります。

フットブレーキと半クラ状態からの発進

フットブレーキを踏んだ状態で半クラができたらフットブレーキを離しアクセルを吹かして発進します。

坂道だとアイドリングのエンジン回転数で発進できるほどの力はありませんのでアクセルはさすがに吹かす必要があります。

ただ、半クラのおかげでフットブレーキを離しても後ろに下がらないもしくはかなりゆっくり下がる程度ですので慌てずアクセルを吹かして下さい。

あと何度も言いますがクラッチは基本動かさず位置をキープしたままにします。

これを知らないひとはみんなここでクラッチを下手に動かしてエンストします。

とにかく、半クラは位置をキープするのが基本です。

もしアクセルを吹かしても車が前進しない場合はほんのちょっとクラッチを上げ、半クラのつながりを微妙に強めてまた半クラの位置をキープしたままにします。

車が前進しだすまでこれを繰り返します。

なんだか大変そうな操作かもしれませんが、このやり方を繰り返しているとクラッチワークの精度とスピードがあがり、何れは無意識にクラッチワークができるようになります。

アクセルワークも集中できるのでやがてアクセルワークの精度とスピードも増します。

発進に慣れてきたら半クラの時間を徐々に短くする

発進がスムーズにできるようになったら最初にやっていた半クラの時間はできるだけ減らすように意識してください。

長時間の半クラはクラッチに良くないのでクラッチの寿命を縮めます。

ただそこまでナーバスにならなくてもすぐに駄目になるわけではないですが、半クラの時間はできるだけ減らすという心掛けを忘れないでおきましょう。

クラッチワークに慣れ、アクセルワークに集中できる余裕が生まれたらブリッピングと呼ばれるアクセルワークを取り入れるのもありです。

以下の記事を参考にして頂ければと思います。

上記で紹介した半クラとアクセルワークの記事の内容を身につければ発進で悩むことが一切無くなります。

それどころか、AT車には真似できないほど繊細な動きができるようになり何もかもが思い通り動かす事ができるようになります。

まとめ

坂道発進が楽になる裏ワザは

「フットブレーキを踏んだ状態で半クラにする」

です。

アイドリング状態でも半クラは可能で、この半クラの力で車が発進に後退するのを防ぎます。

「フットブレーキ→半クラ→アクセル→発進」

の一連の動作に慣れると最初はゆっくりやっていた

「フットブレーキ→半クラ」の部分が高速化され、やがて平地での発進度と同じ感覚で坂道を発進できるようになります。

記事を読んでみると裏ワザというほどのものでもないかもしれませんが、この方法で坂道発進の悩みから開放される人がいるのも事実ですので参考にして頂ければと思います。

それでは良いカーライフを。